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特別支援学校の設置基準の策定、及び、特別支援学級の学級編制基準の改善を求める請願

2017年6月2日

北九州市議会
議長 井上秀作 様

紹介議員
村上さとこ 讃井早智子 藤沢加代 藤元聡美 高橋都 大石正信 田中光明 荒川徹 石田康高 柳井誠 山内涼成 出口成信 

目次

請願趣旨

全国的に特別支援学校の児童・生徒数の増加がすすみ、在籍者数は2005年(平成17年)と比較すると11年間で3万8000人増えています。(平成29年版文部科学統計要覧)一方、学校建設はほとんどすすまず、150人規模の学校に400人以上の児童・生徒が押し込まれるなど、子どもたちの学ぶ権利を奪うばかりか、いのちと健康をも脅かしています。

普通教室確保のために、一つの教室を薄いカーテン1枚で仕切って使うことなどが常態化し、隣のクラスの先生や子どもの声も筒抜けになり、落ち着いた授業にはなりません。図書室や作業室、個別指導の部屋などの指導上必要な特別教室が普通教室に転用され、医療的ケアが必要な子どもと動き回る子どもが同じ空間で過ごさざるをえない状況も生まれています。全国で不足している教室が、普通教室だけで3430教室(2016年)にのぼることが文科省調査でも明らかになっています。

こういった事態の根幹にあるのが、幼稚園から小中学校、高校、大学、専門学校まですべてにある「設置基準」が特別支援学校だけにないことです。「設置基準」というのは、「学校を設置するのに必要な最低の基準」であり、設置者はこの基準の「向上を図ることに努めなければならない」とされています。小学校の「設置基準」では、12~18学級が「標準とする」とされ、それ以上は「過大校」という扱いになり、新たな学校建設や増設が検討されます。ところが、特別支援学校では80学級を超える学校があっても、子どもと教職員に負担を強いるだけで、学校の新増設は進んでいません。

また、全国的に特別支援学級在籍の児童・生徒数の増加も止まりません。文部科学省の学校基本調査によれば、国公私立合わせて2005年(H17年)は96,811人でしたが、2016年(H28年)には217,839人と2.25倍に増えています。

在籍する児童・生徒の状況は多様で、医療的ケアが必要な子ども、学年に沿った教科学習が可能な情緒障害の子ども、個別対応が常時必要な子ども等々、 実態に大きな差があります。さらに、小学校では1年生から6年生まで、中学校では 1年生から3年生までが在籍し、学年差、年齢差に応じた指導が必要であるにもかかわらず、充分な対応ができないのが現状です。

8人の子どもを一人で担任することは負担が大きく、すでに限界を超えています。しかし、1993年の第6次定数改善以来、特別支援学級の学級編制基準は1学級8名のまま変わっていません。

以上の趣旨に沿って、下記について、国に対する意見書を採択してください。

特別支援学校の設置基準の策定、及び、特別支援学級の学級編制基準の改善を求める意見書

全国的に特別支援学校の児童・生徒数の増加がすすみ、在籍者数は2005年(平成17年)と比較すると11年間で3万8000人増えています。(平成29年版文部科学統計要覧)一方、学校建設はほとんどすすまず、150人規模の学校に400人以上の児童・生徒が押し込まれるなど、子どもたちの学ぶ権利を奪うばかりか、いのちと健康をも脅かしています。

普通教室確保のために、一つの教室を薄いカーテン1枚で仕切って使うことなどが常態化し、隣のクラスの先生や子どもの声も筒抜けになり、落ち着いた授業にはなりません。図書室や作業室、個別指導の部屋などの指導上必要な特別教室が普通教室に転用され、医療的ケアが必要な子どもと動き回る子どもが同じ空間で過ごさざるをえない状況も生まれています。全国で不足している教室が、普通教室だけで3430教室(2016年)にのぼることが文科省調査でも明らかになっています。

こういった事態の根幹にあるのが、幼稚園から小中学校、高校、大学、専門学校まですべてにある「設置基準」が特別支援学校だけにないことです。「設置基準」というのは、「学校を設置するのに必要な最低の基準」であり、設置者はこの基準の「向上を図ることに努めなければならない」とされています。小学校の「設置基準」では、12~18学級が「標準とする」とされ、それ以上は「過大校」という扱いになり、新たな学校建設や増設が検討されます。ところが、特別支援学校では80学級を超える学校があっても、子どもと教職員に負担を強いるだけで、学校の新増設は進んでいません。

また、全国的に特別支援学級在籍の児童・生徒数の増加も止まりません。文部科学省の学校基本調査によれば、国公私立合わせて2005年(H17年)は96,811人でしたが、2016年(H28年)には217,839人と2.25倍に増えています。

在籍する児童・生徒の状況は多様で、医療的ケアが必要な子ども、学年に沿った教科学習が可能な情緒障害の子ども、個別対応が常時必要な子ども等々、実態に大きな差があります。さらに、小学校では1年生から6年生まで、中学校では 1年生から3年生までが在籍し、学年差、年齢差に応じた指導が必要であるにもかかわらず、充分な対応ができないのが現状です。

8人の子どもを一人で担任することは負担が大きく、すでに限界を超えています。しかし、1993年の第6次定数改善以来、特別支援学級の学級編制基準は1学級8名のまま変わっていません。

よって、北九州市議会は、国会及び政府に対し、次の事項を実現するよう強く要請します。

  1. 特別支援学校の設置基準を策定すること
  2. 特別支援学級の学級編制基準を改善し、1学級6名とすること

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

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