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全教北九州市教職員組合事務職員部は、8月に学校事務補助員未配置校67校を対象としたアンケート調査を行いました。調査は今回で3回目となります。調査では、厳しい業務の実態、生活や健康の不安が明らかになりました。深刻さを増す学校事務職員の業務改善の喫緊の問題です。

目次

多岐にわたる業務内容、過度な業務量で疲弊する学校事務職員

調査の内容について

主な調査内容は次の6項目です。

  1. 時間外勤務手当の申請状況
  2. 4月の業務実態
  3. 5月、6月の業務実態
  4. 管理職の業務分担に関する肯定的理解度
  5. 日常生活への影響
  6. 今後の業務改善のあり方と方向性、教育委員会などへの要望

調査には、18校から130件の意見・要望が寄せられました。調査へのご協力ありがとうございました。

疲弊する未配置校の学校事務職員

未配置となった学校では、仕事を1人で行うようになったため、4月には、来客や電話への対応に加え、旧県費の仕事の他に校納金や給食申請の立ち上げのための事務処理、会計年度任用職員の書類作成、就学援助の認定業務、さらにタブレットに関する作業を任されるケースもあるなど業務が多く、加えて期限が短いものもあるため残業で乗り切る実態があります。

4月以降も、多忙な実態は変わらず、自分の健康管理、子育て・介護に十分な時間が取れないなど学校事務職員の健康と生活にも影響が出ています。

個人や家庭を犠牲に成り立つ仕事はあってはなりません。学校事務職員の業務改善は喫緊の課題であり、全教北九州は改善を強く求めています。

「働き方改革」に逆行する学校事務職員の働き方

現在、学校事務職員には教育支援への関与が求められています。

全教北九州は、学校事務職員は事務が主体であり、教育支援は各人が状況に応じて関与すべきと考えています。

教員の業務改善として教育支援が求められ、本来の業務が後回しになるという状況が増えています。

調査では「学校事務職員に事務だけさせたいのか、学校運営・教育活動に参画させたいのか、(中略)どちらもは無理…」という悲痛な意見がありました。相談相手もなく、職場での立場や位置づけが弱い事務職員は、管理職に従わざるをえません。また、残業により健康を害する職員の増加は「働き方改革」に逆行するという意見も多くありました。

仕事に希望が見いだせる日を再び

先日「このままでは事務職員をやめなければいけないかもしれない。」と電話がありました。調査でも「仕事に希望が見出せるようになる日がまたくることを願っています。」という声がありました。

学校事務職員は仕事にやりがいや誇りを持ち、仕事を通して学校教育を支えています。調査では「職務内容に納得できない」「市教委には期待がもてない」「待遇が悪く、モチベーションが下がる」などへの不満がみられました。また労使の信頼関係の構築に問題を投げかける声が多数寄せられました。

必要な取組は明白、全教北九州の要求

全教北九州は教育委員会に対してボトムアップの組織運営を求めています。調査でもトップダウンの組織運営への批判がありました。「心理的安全性」が保証されない現場で教職員は疲弊しています。

今回の調査でより良い学校づくりに必要なことが明らかになりました。

全教北九州は、調査結果をふまえて次の4項目を強く求めています。

  1. 学校事務補助員の全校配置
  2. 標準職務表の見直し
  3. 公平な昇任と主査合格者数の増加
  4. 新しい方針を検討する際の組合の参加
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