2023年5月13日に開催した全教北九州市教職員組合第16回定期大会で採択した大会アピールです。
2023年度防衛予算は9年連続過去最大を更新し、今後5年間で43兆円を確保して「戦争する国づくり」をすすめる大軍拡予算となっています。「教え子を再び戦場に送るな」の決意のもと、憲法をいかした教育・社会の実現を長年めざしてきた教職員組合は、今こそ、平和の実現のために共同のとりくみを広げるときです。
3年にわたるコロナ禍は、子どもたちの学びと生活を制限し、その成長・発達にも大きな影響を与えました。子どもたちにとって息苦しく生きづらい学校や社会であったと思います。教職員もまた、一気呵成に進められた「GIGAスクール構想」で長時間過密労働がいっそう強まるとともに、深刻な教職員未配置の状況が続き、子どもたち一人ひとりに向き合うことが困難な状況が広がっています。
50余年ぶりの「給特法」改正に向けて、長時間過密労働解消のため、実際におこなった時間外勤務手当を支給できるしくみを構築すること、教職員を大幅に増員すること、教育予算を増やすことを一致点にしたとりくみをすすめることが大切です。
学校現場では、教育委員会や管理職によって「勤務時間の管理」が適切に行われていない実態が多くの職場で報告されました。しかし、組合員の奮闘で改善された職場もありました。おかしいことをそのままにせず、声をあげていくことが、今とても大事です。組合の姿が見えることが、ひいては組織を強く大きくすることにつながっていくはずです。
私たちはまだ小さな組合ではありますが、一人ひとりの力は無力ではありません。微力でも声をあげ、仲間と対話し、大きな力に変えていくことは可能です。
一人ひとりの子どもたちの豊かな成長・発達を保障する教育実践を積み重ね、いのちと権利を守り、平和と民主主義を築くことのできる社会をめざし、力をあわせていきましょう。