学校事務補助員が未配置となった学校へのアンケート報告
このたび、全教北九州市教職員組合事務職員部は、学校事務補助員が配置されていない学校に勤務する事務職員の皆さんを対象に実態を把握するためアンケート調査を行いました。
現場で日々がんばっている皆さんの声を集め、今後の働きやすい職場づくりに役立てていきたいという思いから行ったものです。集まった34校からの回答を今回のひまわりに紹介し皆さんでこの方針の何が問題なのか、該当校で勤務する学校事務職員はどのような状態にあるのか知っていただけたらと思いその結果を掲載しています。一緒に考えていきましょう。
回答からは、次のようなことが分かりました。
「ひとりで仕事を抱えこむ」つらさ
学校事務補助員がいないことで、仕事量が多く、頭の中がぐるぐるしてミスが心配、という声がありました。残業が続いたり、日中も休む暇がないなど、負担の大きさが伝わってきました。
年休や特別休暇が取りにくいと感じる方も
家庭や子育てとの両立が難しくなった、という声がいくつもありました。
サポート体制の受け止め方に差がある
共同学校事務室などで相談できている方もいますが、「どんなサポートが必要かも分からない」「十分ではなかった」と感じる方もいました。
今後についての不安も
年度末の引き継ぎや未経験業務への不安など、先が見えず心配だという声が寄せられました。
業務改善への要望
校納金の書類を減らしてほしい、押印決裁をなくしてほしい、などの意見がありました。中には「学校事務補助員の復活を望む」という強い声もありました。
このアンケートから見えてきたのは、「ひとりで何でも抱える」現状の働き方の限界です。
より良い環境にしていくために、組合としても声を上げ続け、改善を求めていきます。 ご協力いただいた皆さん、本当にありがとうございました。
春闘交渉のまとめ
5月15日に教育委員会会議室で春闘交渉が行われました。60分の中で15分間学校事務職員について交渉することができました。
- 労働組合は、300人以下の学校にも学校事務補助員の全校配置を要望。
- 未配置により業務負担が増し、ミスや心身の不調が起きている実態を報告。
- 教育委員会は全校配置の復活は否定し、共同学校事務室の活用による支援を強調。
- 学校徴収金の公会計化を早期に進めるよう労働組合が強く要求。
- 教育委員会は検討中としつつも明確な回答は避けた。
- 学校事務職員の「本人同意なき割愛人事」について、労働組合は強く反対。
- 教育委員会は人事は最終的に当局判断とし、同意は必要ないとの立場を示す。
- 労働組合は異動に透明性と公募制度の徹底を求めた。
- 時間外勤務や休日勤務には申請と手当支給を徹底するよう求めた。
- 教育委員会は管理職による命令の必要性を説明し、サービス残業は認められないと述べた。
- 校務支援システムの休憩時間設定が現場の実態と合っていないと指摘。
- 教育委員会は初期設定はシステム上のもので変更可能とし、今後も指導を強化すると回答。
- 労働組合は実態に即した対応と職員の声に基づく制度運用を求めた。