今年度の給与改定交渉は10月23日までに全日程の約半分を終えました。今年度大きく変わった点として、予備交渉が始まりました。内容は、窓口同士が交渉の流れや争点を整理するなどです。一定の成果はあがっていますが、後半の交渉ではさらなる成果につなげられるように努力します。
給与改定32年ぶりの高水準、子育て支援拡充
給与改定は32年ぶりの高水準となるも配偶者に係る扶養手当は廃止へ
今回の給与改定は32年ぶりの高水準、2.7%の給料月額引上げ、ボーナス0.1月分引上げが人事委員会の勧告通り実施されます。
給料表の改定(平均改定率)では、教育職給料表(3)(1~特2級)は、4.70%(14827円)、再任用教職員2.44%(6900円)。教育職給料表(4)(1~特2級)は、4.85%(15513円)、再任用教職員2.45%(6900円)の上昇となり、24年4月1日に遡って支給されます。
その一方で、配偶者に係る扶養手当が廃止されます。しかし、25年4月1日から26年3月31日までは経過措置として月額3500円が支給されます。一方、子に係る扶養手当は月額11500円となります。
再任用教職員にも住居手当
地域手当の改定は、4%となりましたが、経過措置として25年度も3%に据え置かれます。住居手当の改正では、再任用教職員も支給対象とすることになります。実施時期は、25年4月1日からの実施となります。なお、持ち家は対象外となります。
育児を行う教職員の時間外勤務等の制限が拡充
育児関係の改正が2点あります。一点目は、育児を行う教職員の時間外勤務等の制限の改正が25年4月1日から実施されます。改正内容は、対象となる子どもが現行の「3歳に満たない子」から改正後は、「小学校就学の始期に達するまでの子」に拡大されます。しかし、申請が必要ですので、該当する方が自分で所属長に申し出る必要があります。全教北九州は、これでは不十分であり、「子育て日本一」を標榜するなら、教育委員会が管理職に対して該当者へ説明をするよう指導することを強く求めています。
「子育て部分休暇」の新設
二点目は「子育て部分休暇」の新設です。これは、従来の「子育て部分休業」が改められたものです。対象が「小学校就学の始期に達するまで」から、「6歳に達する日後の最初の4月1日から満9歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子」に3年足伸ばしされます。さらに障害児である子は「満12歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるもの」に延ばされます。
会計年度任用職員の給料及び報酬の改定
会計年度任用職員の給料及び報酬の改定は、給料表の改定に伴い改定されます。実施時期は、24年度冬季の期末手当の支給対象の職員は4月1日に遡ります。期末手当の支給対象職員以外の職員は24年12月1日となります。
早期希望退職の実施、退職手当のピーク時特例など
このほか、早期希望退職の実施、定年引上げに伴う退職手当の基本額の計算方法に係わる特例の改正(ピーク時特例)、特殊勤務手当制度の改正、もちろんボーナスの改定も勧告通り行われます。
職場の切実な声を教育委員会にとどけ交渉に臨みます
後半の交渉では、常勤講師の2級適用、会計年度任用職員の更新上限廃止、更なる育児介護休業法改正に伴う足伸ばし、暫定再任用職員の給与改善、事務補助剥がしをもとに戻すことなど切実な職場の声を教育委員会へ届け交渉に臨みます。