9月16日、北九州市人事委員会は「職員の給与等に関する報告」を発表し、勧告をおこないました。その内容は、8月10日に発表された人事院勧告をほぼ踏襲したもので月例給は据え置き、ボーナスは0.15カ月分(期末手当の支給月数に反映)を引下げるもので、今年も生活の改善にはほど遠い内容となりました。
目次
人事委員会勧告 月例給は据え置き、ボーナスは引き下げ
人事委員会勧告の内容
月例給の据え置き
民間給与と格差が小さく、給与表及び諸手当の適切な改定をおこなうことが難しいことから、本年は月例給の改定をおこなわないことが適当である。
ボーナスの引き下げ
本年の人事院勧告の措置の内容を勘案して、支給月数及びその配分について国に準じて措置することが適当である。(0.15カ月分引下げ)
実質賃金は大幅減
教員の21年度平均年間給与は、5万8千円(1.91%)の減額となりました。北九州市の行政職平均年間給与の勧告では、本年度の改定後平均給与は5年前と比較して、25万4千円の減額です。消費税の引き上げ、社会保険料等の負担増を加味すれば実質賃金は大幅な減額となります。
今回の勧告で、時間外勤務手当や休日勤務手当が支給されない教員にとっては、ボーナスの引き下げだけでも生活の質の悪化は避けられません。また、長時間過密労働の対価としての適正な給与という側面からも、収入の減額は納得できるものではありません。
時間外勤務のない職場環境を!
勧告では、教職員の長時間労働の改善にも言及しています。意義には、毎年のように「教職員の健康保持」「教育の質の維持向上」のために重要と述べていますが、労働環境や待遇の改善なしにはできません。まずは教職員の納得のもとでの「業務の精選」の具体化を進め、時間外勤務のない職場環境にしていくことを求めます。