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(全教談話)東京パラリンピックの学校連携観戦を中止し、子どもたちのいのちと健康を守れ

全教は、8月18日、標記の書記長談話を発表しました。


8月24日開会予定の東京パラリンピックを無観客で開催する一方で、学校連携観戦は実施することが、8月16日、政府、東京都、大会組織委員会、国際パラリンピック委員会による4者協議で決定されました。しかし、新型コロナウイルス感染症が全国でいっそう拡大しているもとで、学校連携観戦はとりやめ、子どもたちのいのちと健康を守るべきです。

4回目の緊急事態宣言は9月12日まで延長されるとともに、対象地域も広がっています。感染力の強い変異株により、感染経路をたどることが難しくなっています。感染が確認され、発熱等の症状が出ていても、ホテル療養や入院することができずに自宅待機を余儀なくされている人が急速に増えています。また、子どもたちの感染も増え、重症化する例も出ています。学校でのクラスター発生も相次いでいます。

全教はこれまで、東京オリンピック・パラリンピックの開催中止を求めるとともに、学校連携観戦については、「世界的なアスリートの姿を目の当たりにすることの意義をふまえてもなお、学校連携観戦を予定通りに実施することにこだわるべきではありません」との談話を発表してきました。東京オリンピックでは学校連携観戦はほとんど取りやめとなりました。現在、いっそう感染が拡大し、医療体制がひっ迫しているもとで、感染拡大防止のために無観客としながらも、子どもたちの観戦を認めることは、学校教育において最優先に考えられるべき子どもたちのいのちと健康を危険にさらすことになります。学校から会場まで送迎バス等を利用するとしても、感染リスクは低下しません。多くの子どもたち、保護者、教職員が不安を抱えているなかで、学校連携観戦を強行すべきではありません。各学校で慎重な検討がおこなわれています。教育行政は、各学校の判断を尊重し、学校連携観戦の実施を促すべきではありません。

ワクチンの1回目の接種をした人は全国民の半数弱、2回目の接種が終了したのは3分の1強にとどまっています。定期的なPCR検査もおこなわれていません。今なすべきことは、コロナ感染拡大への対策に全力集中することです。全教は、子どもたちのいのちと健康を守るために、改めて、東京パラリンピックの学校連携観戦中止と、医療体制の拡充、検査体制の拡充を強く求めます。

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