6月2日の交渉には、教育委員会から田島教育長含む5名、全教北九州からは、新屋委員長以下4名が参加しました。短時間の交渉で内容を深めるには十分とは言えませんでしたが、組合からの意見を述べながら教育委員会と意見交換を行いました。
コロナ禍で奮闘する教職員の働きに応えるためにも、待遇改善を要求!
コロナ対策での教職員の奮闘が数字に反映
交渉の冒頭、教育長の挨拶で、コロナウィルス感染者についての報告がありました。5月末までの市内陽性者は4584人。そのうち学校関係者は200人で4.4%。教職員は16人と少なく、日頃から感染防止に努めていることが伝わると感謝を述べました。
コロナ禍での教職員の奮闘が数字にも現れました。その一方で学校の多忙は相変わらずです。教育委員会は、教職員の労苦に応え、教職員の切実な要求に耳を傾けて労働環境を充実し待遇を改善して働きがいのある職場を実現すべきです。
待遇と労働条件を改善すること
北九州市の平均給与が都道府県と政令市の中で最下位であったことを指摘し、教員募集にあたって賃金の引き上げ、福利厚生など待遇を改善すること、ハラスメント対策、業務の大幅削減に取り組んでいることを志望者にアピールできるよう労働条件を改善することを求めました。
事務補助員を全校配置すること
事務補助員が配置されなくなった学校の事務職員は体調を壊すほど業務過多であることを指摘し、事務補助員を全校配置に戻すよう求めました。加えて一人で担っている事務職員への手当の支給、賃金の引き上げも求めました。
また、早期に給食費の公会計化を進める等の業務改善を求めました。
持ち授業時間は均等にすること
小学校の専科教員の配置は進んでいるが、学校によって配置に差があり不公平であることを指摘し、持ち授業時間が一定になるよう、専科教員の配置に取り組むことを求めました。
無駄な仕事は省くこと
この1年、夏の暑い日も冬の寒い日も玄関前で子どもたちの健康観察を行う等、感染防止に努めてきた教職員の労苦に報いるよう求めました。
学力調査の自校採点をするよう通知があったが、教師は学力テストや自校採点をしなくても、どの子がどこが苦手なのかはわかっている。無駄な仕事をなくして、働きやすい労働環境を実現するよう求めました。
施設設備を再点検し、改善すること
教室の照度が学習に必要な基準に達していない、学校によっては200人が一か所の手洗い場を使用している、など施設設備の不備を指摘し改善を求めました。加えてハード面だけでなく安全管理面を含めた再点検も求めました。
また、山が近くスズメバチが校内によく入ってくるので網戸設置を要求しても4階という理由で設置されないなど実情を考慮しない対応があることを指摘し、柔軟に対応するよう求めました。
その他の要求
会計年度任用職員や臨時教職員の処遇を改善すること、ハラスメントへしっかり対応すること、人事評価の結果の開示を制度化すること、ICT機器の整備や活用による教職員の負担増を解消するため各校に支援員を配置すること等も求めました。
給与改定交渉にむけて
コロナ禍で圧倒的に時間が足りない春闘交渉でしたが、今回の要求も含め、秋の給与改定交渉では時間をかけて交渉します。
また、給与改定交渉では現場の教職員の切実な声を反映した要求書等を出しながら要求の実現に努めます。