管理職から導入が始まった「人事評価による賃金リンク」、主幹教諭などの教職員や職務段階別加算割合が現在8%の教職員にも拡大します。
また、今年度から一部の学校で導入されて職場の混乱を招いた「専科指導・一部教科担任制」の来年度の継続・拡大も決まっています。さらに、市議会でも問題になった教員の「一年単位の変形労働時間制」の問題など私たちの労働環境は課題や問題が山積しています。
働き方改革で労働環境は、良くなる?悪くなる?
モチベーションが上がる?
勤務成績上位と下位をどのように決めるのか交渉で聞いたところ、校長の人事評価を点数化し、一位から順位を決めるそうです。対象の教職員の勤勉手当を全員減額して原資をとり、上位の教職員の勤勉手当を増額するということです。
市教委は、モチベーションをあげるための導入と言いますが、誰が考えても教職員を選別する制度改悪としか思えません。このような較差・選別の評価方法は、職場の人間関係を悪くするだけでなく、教育への熱意や意欲の低下にもつながると市教委に抗議しました。
ブラック職場改善のためのとりくみを評価項目に
国家公務員は今春から管理職の人事評価に部下の育休取得実績を反映させるそうです。また、民間では、部下の年休取得率が管理職の評価項目となっています。
学校も、「年休や病休がとりやすい職場にしているか」「アニバーサリー休暇を取らせているか」など働き方改革に関わる管理職の評価項目を作ることで「ブラック職場」が多少は改善されるのではないでしょうか。
今回提案の「人事評価による賃金リンク」は、教職員や子どもを犠牲にしてまでやる意義のある制度とは到底思えません。組合として、撤回を要求します。
問題山積の「専科指導・一部教科担任制」は導入を拡大
「専科指導・一部教科担任制」は今年度小学校37校で実施されています。来年度は、導入校を拡大して実施する予定になっています。
今年度実施されている学校からは、多くの不満や問題がきかれました。ここでも人を増やさないで無理をしてやろうとするので、様々な軋轢や問題が起こっています。
子どもと向き合う時間の確保が必要
小学校現場には、外国語科が導入され、放課後教室も定着しています。またプログラミング教育も始まります。
することが増えるばかりで、創造的な授業実践などしたくても教材研究の時間さえ取れません。長時間過密労働を改善し、「子どもと向き合う時間の確保」の実現こそ北九州の教育に必要です。