最終集約は2017年7月18日(金)です。
各省が、財務省に対しておこなう、翌年度の事業に対する予算要求が「概算要求」です。これは、毎年8月31日までに各省が作成して財務大臣に提出します。この概算要求期に私たちの要求を伝え、反映させていくことが重要です。ここで私たちの要求を反映できないと、来年度予算に反映できない可能性が高まります。そのため、概算要求期におこなう「えがお署名」は、大変重要なとりくみになります。年度が替わったばかりですが、とりくみの強化をよろしくお願いします。
2018年度政府予算にむけた文部科学省概算要求に対する要請署名
子どもたちのえがおがあふれ、豊かな学びができる学校は、私たちの願いです。幼児教育から大学教育まですべての子どもたちの学ぶ権利を保障し、国の責任で、誰もがお金の心配なく安心して学べる制度を確立することが求められています。そのため、2018年度政府予算に向けた文部科学省概算要求において、ゆきとどいた教育を前進させるための大幅な予算増を求めます。
貧困と格差拡大が、子どもの安心のよりどころである家庭を直撃しています。誰もがお金の心配なく、安心して学べる環境が必要です。教育の機会均等を保障し、教育費の無償化をすすめるためにも、「就学援助制度」の充実と高校生への拡充、高校生・大学生への「給付制奨学金」の拡充が求められています。また、高等学校等就学支援金制度の「3年経過後の見直し」にあたっては、「高校無償化」を復活することが求められています。少なくとも910万円の所得制限のラインを下げる
ことはあってはなりません。
多くの地方自治体では父母、地域住民、子どもたちや教職員の願いをもとに小学校3年生以降への少人数学級の前進を独自にすすめています。少人数学級の実施によって、子どもたちによりきめ細やかな対応やよりゆきとどいた教育ができるようになってきています。小学校から高校までの少人数学級を実現するとともに、障害児学級・障害児学校の過大・過密の解消をはかり、新たな教職員定数改善計画をすすめるべきです。
東日本大震災・福島原発事故から6年が過ぎましたが、住民のくらしと学校の復旧は十分にすすめられているとはいえません。被災地の声を真摯に受け止め、子どもたちの命と安全を最優先し、子どもたちを人間として大切にする学校・地域をつくるための計画的な予算措置と人員配置が必要です。
OECD諸国の中で最低水準となっている公財政教育支出の対GDP比を、OECD諸国平均並みに引き上げることで、これらの課題を解決することができます。
以上のことから、2018年度政府予算にむけた文部科学省概算要求に以下のことを盛り込むよう要請します。
- 国の教育予算がGDP比でOECD諸国平均並みの水準となるよう、計画的に増額をはかること
- 教育の機会均等を保障するために、教育条件整備をおこなうこと
- 「就学援助制度」を充実させること
- 必要とするすべての高校生・大学生に支給できる「給付制奨学金」を実現すること
- 高額すぎる大学等の授業料を引き下げること
- 高等学校等就学支援金制度の「3年経過後の見直し」にあたり、「高校無償化」を復活し、公私ともに学費の無償化を前進させること
- 国の責任で小・中学校および高校の35人以下学級を実現するために、教職員定数を計画的に改善すること
- 障害児学級・障害児学校の過大・過密の解消をはかり、定数改善をすること
- 東日本大震災・福島原発事故や自然災害などの被災地における子どもを守るため、学校と地域の復旧・復興を進めること