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新聞全教北九州2022年9月号

北九州市人事委員会は9月16日、「職員の給与等に関する報告及び勧告」をおこないました。物価上昇による生計費増加に対応できず、「魅力ある勤務環境づくり」にもまったく不十分で現場の声が反映されていない「勧告」に、全教北九州市教職員組合は強く抗議するものです。また人事委員会には、教職員の期待に応え、信頼される存在になることを強く求めます。

目次

10月からの値上げラッシュに太刀打ちできない人事委員会勧告

物価上昇に太刀打ちできない

給与に関する勧告は、本俸は官民較差解消のため月例給引き上げを勧告しましたが、若年層のみに重点を置いた改定となりました。

また、ボーナスでは、勤勉手当を0.10月引き上げることを勧告しました。この引き上げは、昨年度の削減分0.15月にとどかず不十分な改定です。また勤勉手当が支給されない会計年度任用職員には納得できない改定です。

物価上昇で生計費が増加するなか、家計を助けるには不十分な勧告です。

再任用教職員についても、高齢期の生活と働き方に相応した待遇の改善を要求してきましたが、今回も低いまま抑えられました。

教職員の期待に応えていない

勧告は、今年も人材確保のために「働き続けたいと思える魅力ある勤務環境づくり」を求めています。また職員の働き方としてワーク・ライフ・バランスの推進、時間外勤務の削減、教職員の長時間労働の改善、女性職員の活躍推進を求めています。

特に、教職員の問題では、「在校等時間は減少傾向にある」として教育委員会の取り組みを評価しているのは問題があります。現場では、慢性的な教職員不足が解消されず、労働環境の整備・改善も実現していません。この現実との乖離が、行政に対する教職員の不満や不信となっています。

私たちは、「教職員が本来の業務に注力し、児童・生徒と向き合う時間を十分に確保できる環境」が実現することを期待していますが、勧告はその期待に応えていません。

給与勧告のポイント

  • 民間給与との較差解消のため給料月額を引き上げる。ただし引上げは、若年層を重点とする。2023年4月1日実施
  • 期末・勤勉手当(ボーナス)は、支給月数を国に準じて0.10月引き上げ、年間4.40月(昨年度実績4.30月)とする。引き上げ分は勤勉手当への反映が適当。
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