全日本教職員組合(全教)中央執行委員長の2026年年始の挨拶をご紹介します。
被爆・戦後80年の昨年は、2度と核兵器は使用しない、戦後をさらに続けるという当たり前の願いが、不気味な影に覆われ、むしろ「戦後の終焉」とも呼ぶべき状況のように見えます。稀代の悪法である治安維持法の制定100年、廃止80年を経て、スパイ防止法に執着する政党が複数現れ、政権与党も同調する、という事態も生じています。
存立危機事態についての不用意な発言がきっかけで対立が深まっていることがわかっていても、撤回することなく、持論に固執する首相のもとで、戦後日本社会が築いてきた平和主義や民主主義など、憲法の理念が著しく損なわれつつあるのではないでしょうか。
そんななかにあって、私たちはこの状況にしっかりと異議申し立てするとともに、希望を語り続けねばならないと思います。その希望はどこにあるか。
ひとつは、教育という営みそのものです。日々、子どもたちが、言葉や振る舞いで投げかけてくる問いに、教職員は向き合い、応答します。教育は人と人を結び、過去と未来をつなぎます。どれほど新自由主義があおられようとも、孤立や分断を乗り越え、社会をつくる人間的ないとなみです。一方、私たちは教育の場が容易に人々を抑圧する装置になりかねないことを知っています。だから、教育のあり方を問い続け、冷静に考えあうことが必要です。私たちが「教育大運動1741」を重視する所以です。
そして、希望は、さまざまな困難を抱え、悩みながらも子どもたちに向き合う教職員をつなぐ一人ひとりの組合員の存在です。話しあう時間もない、集まること自体がたたかいともいうべき職場で日々奮闘している組合員を支えるためにも、組織の拡大・強化が求められます。10万人に迫る総合共済加入者がいる事実は、組織拡大の大きな可能性となっています。
1991年3月6日、「私たちは、全国100万教職員の要求実現のため、その中核となってたたかう」と行動綱領に記して全教はスタートしました。2026年は、すべての職場で組合加入を働きかけ、情勢を前向きに動かす1年にしましょう。






