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(全教談話)ゆきとどいた教育実現のため、早期の教職員未配置解消を求める -文科省「令和7年度『教師不足』に関する実態調査」について―

全教(全日本教職員組合)は、2026年3月19日、書記長談話『ゆきとどいた教育実現のため、早期の教職員未配置解消を求める-文科省「令和7年度『教師不足』に関する実態調査」について―』を発表しました。


3月8日、文科省は4年ぶりとなる「教師不足」調査の結果を公表しました。これまで全教は、「教育に穴があく(教職員未配置)実態調査」に継続してとりくんできました。教職員未配置が引き起こす長時間過密労働のさらなる悪化や心身への影響、子どもたちの学習権が脅かされていることを告発し、社会問題として顕在化させてきました。文科省に対し、この教職員未配置解消のための抜本的教職員増と長時間過密労働解消を求めるとともに、文科省の責任として実態調査を行うよう求めてきました。今回の文科省調査では5月1日時点で3827人(始業日時点4317人)の未配置という、前回よりも大きく悪化した結果が明らかになりました。この調査結果の傾向は、全教の調査結果を概ね裏付けるものです。しかし、全教の調査では2025年5月1日時点で、36都道府県12政令市だけでも3662人の教職員未配置(教員未配置は3644人)となっています。そこで、文科省調査で明らかにされている各自治体と学校種で起きている未配置数の内訳と、全教調査で各都道府県教委から得た数字を比べてみたところ、差があることがわかりました。

私たちは、「常勤(教諭や講師)の未配置は、常勤でしか埋められない」という認識のもと、常勤の未配置に非常勤講師等を充てても、未配置が解消したとは考えません。これは、仮に非常勤講師等を充てて授業の穴埋めができたとしても、校務分掌や部活動指導など、授業以外の仕事は残された正規や常勤講師が担うしかないためです。

しかし文科省調査では、非常勤講師等を充てた場合は未配置として計上していないことがわかりました。文科省調査の結果は、非常勤講師等さえ見つからない、全教の実態調査で判明した「見つからないまま」の状態と考えられます。文科省調査の<本調査における「教師不足」の定義>では、「実際に学校に配置されている教師の数(配当数)が、各都道府県・指定都市等の教育委員会において学校に配置することとしている教師の数を満たしておらず、欠員が生じる状態」と定義されています。文科省の「配当数」は常勤と考えるべきであり、非常勤講師等を充てざるを得ないのは、「教師不足」の状態であると考えます。

また、全教調査と文科省調査との齟齬について、「産休・育休者等」の「等」に介護休暇や病気休暇取得者、病気休職者が含まれるのかどうか、1か月未満の未配置が含まれるのかどうかといった点が確認されなければなりません。教職員未配置により子どもたちの学ぶ権利が十分に保障されていない学校現場の困難を正確に把握することなしには、有効な手立てを講じることはできません。

現場からは、「育休も、年休すらも取りづらい」「未配置対応で、空き時間もなく、休憩もとれない」などの教職員の声、「体育科が家庭科を代替」「担任が3回代わった」など子どもたちへの深刻な学習権の侵害の実態、そして「『うちのクラスに先生いつ来るんやろ?』と寂しそうに教頭に話してくれた子ども」など、子どもたちの声も寄せられています。

全教は、ゆきとどいた教育の実現として教職員未配置の早期解消を求めます。病気休職者や離職者を出さない支援体制確立や労働環境改善が不可欠です。また、私たちの調査によれば、産育休代替の正規化は未配置の減少に効果があり、未配置解消には正規教職員の増が必要です。教職員の抜本的な教職員定数の改善を求め、引き続き奮闘していく決意です。

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