2023年9月5日
貴職におかれましては、日頃より教育に係る条件整備等に努力していただくとともに、全教北九州市教職員組合の要求書についても鋭意ご検討いただいている事に感謝申し上げます。
さて新型コロナウィルスについては、今年度5月より5類移行になりました。しかし、学校ではコロナ対応はほぼそのままに加え、コロナ以前の対応を求められるようになりました。早朝からの健康観察、密な教室での感染防止対策、清掃や消毒、学校行事変更への対応等に追われる上に、GIGAスクール構想によるタブレットを使っての授業やオンライン授業、家庭学習の点検などに時間や気力を奪われる毎日が引き続き、教職員の疲労が蓄積しています。「超勤上限45時間」の条例が制定されて以降、管理職からの「帰りましょう」の呼びかけは増えましたが、時短ハラスメントも引き続き多く、「業務は増えているので帰れない」実態があります。
一方、今までとは違った日々を過ごす中で、「ワークライフバランス」について考えることも増えました。まだまだ続くwithコロナの中、働く環境は何より大事であると誰もが感じています。
市教育委員会におかれましては、本年度の人事異動要求について真摯に検討していただき、教職員が生き甲斐をもち、健康で安全、安心して働ける環境の整備及び労働条件の改善に資する具体的な回答をお願い致します。
目次
人事異動基本要求
- 教職員の合意と納得の得られる人事異動とすること。
- 通勤時間短縮による教職員の負担軽減、及び労働条件改善による超勤削減を人事異動方針に位置づけ、人事異動に反映させること。
要求
- 人事異動方針では、教職員が健康で安全、安心して働くことができる環境や施策を整えること。また、勤務・労働条件改善の観点から教職員の生活・健康実態を十分配慮した、合意と納得の得られる人事異動とすること。
- 妊娠、出産、育児、介護、傷病など本人や家族にかかわる諸事情、状況を確実に把握し、異動にその意向を反映させること。
- 異動は、原則として居住地に近い勤務校とし、教職員が本務である仕事の充実や児童生徒と向き合う時間確保のための教育環境整備を実現するための人事異動とすること。
- 異動は、本人の希望や意向を優先させること。人材育成に名を借りた区間異動や、教科担任制や専科授業などの理由による、小学校、中学校、特別支援学校、市立幼稚園等の相互の校種間異動は、本人の意向を尊重すること。
- 免許外教員の配置を行わないこと。
- 特別支援学校と特別支援学級については、専門性の配慮や本人の意向を尊重した異動を行うこと。
- 新規採用教職員の赴任校は、本人の居住地に配慮すること。
- 新規採用後最初の異動は、本人の意向を充分に配慮すること。
- 再任用教職員の異動は、本人の意向を尊重すること。
- 定数内の教員はすべて教諭とすることとともに、未配置をなくすこと。
- 特別支援学校の担任に、再任用短時間勤務を充てないこと。
- 労働条件の改善・整備の観点から、人事異動の基本方針について確認の場を設けること。
- 教職員の合意と納得が得られる異動となるよう、以下の事項については組合と合意の上、人事異動の具体的作業を行うこと。
- 人事異動作業を行う担当者に直接要求を伝えられるようにすること。
- 人事異動希望調査票をもとに、本人の希望に沿う異動を行うこと。
- 人事異動の日程を明らかにし、作業の進捗状況を適宜求めに応じ報告すること。
- 内示後の対応についての要求
- 苦情が発生するような異動があれば、誠意をもって対応し、「内示即発令」とならないようにすること。
- 苦情の交渉には、担当課長、教職員課長、教職員部長が同席すること。
- 交渉最終日は、いつ、何時までかを明示すること。
- 内示発令直後に、次年度の校内人事のために連絡を取ることはしないこと。
- 年度内に異動先での打ち合わせが生じた時には、出張扱いとすること。