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「教育に穴があく(教職員未配置)」実態調査(2023年5月)の結果

全教(全日本教職員組合)・教祖共闘会議は、7月24日に「教育に穴があく(教職員未配置)」実態調査結果(2023年5月)を発表しました。

資料(PDFファイル)はこちらからダウンロードできます。


目次

調査の目的

深刻となっている教職員未配置の実態を明らかにし、改善を求める。

調査方法

全日本教職員組合・教組共闘連絡会に参加する組織を通じ、各都道府県市区町村教育委員会に対して、教職員未配置の実態を明らかにすることを求めるとともに、調査用紙を組合員に配布する等して教職員未配置の実態を集約した。

(1)調査対象日

2023年5月1日
二次調査を2023年10月に予定

(2)調査項目

  1. 教職員未配置数
  2. 都道府県市区町村、学校種別、未配置数、未配置の職種・教科・担任の有無、校内対応等

調査への回答

26都道府県・ 5政令市から集約した。

教職員未配置数は小学校1063人、中学校622人、小中一貫校1人、高校167人、特別支援学校 237人、校種不明38人、合計2128人となった。

26都道府県5政令市だけでも2000人を超える未配置

(1)未配置の状況

①校種別の欠員の内訳

校種定員①中途退職②代替者③不明④産育休代替前倒し加配⑤その他加配⑥短時間勤務・時間講師⑦教職員の欠員合計(①から⑦合計)⑧のうち教員の欠員⑧のうち教員以外の欠員
小学校25853003221956831063104221
中学校1882992052387162260517
小中一貫校0010000110
高等学校801343720131671670
特別支援学校6101342600838380
不明00025230038380
校種合計587856860546931752128208246
校種別の欠員の内訳
校種産育休病休看休その他・不明合計
小学校87542157300
中学校262614599
小中一貫校00101
高等学校18130334
特別支援学校1861109134
不明00000
校種合計149995315568
校種別の代替者欠員の内訳(上表③の内訳)
  • 「未配置なし」との回答が2県
  • 数字は、実際に聞き取って集計したものや、教育委員会から回答を得たものなど、回答を寄せた組織による。非常勤の時間講師などを充てることによって、授業だけの穴埋めを行い、未配置が隠されてしまうケースもあり、教育委員会から回答を得る場合、これらが計上されていないこともある。

2023年5月2日以降、未配置解消のめどが立っている件数

24件(校種合計)

(2)教職員未配置の特徴

  1. 小学校が全体の半分以上を占めており、突出している。
  2. 「定数の欠員」が587人と、全体の約28%になっている。前年度より割合は減っているが、人数として改善しているわけではない。
  3. 5月1日までに途中退職者が発生している。
  4. 「代替者の欠員」が、「産育休」「病休」「看護休」「他、不明」を合わせて568人と、全体の約27%で、「定数の欠員」に迫っている。年度途中から休職に入る教職員の替わりがいない状況であり、教職員未配置が増加していく。
  5. 「産・育休代替教師の前倒し加配」が新たに始まり、予算は付いたものの、人がおらず、活用できない。
  6. 「教員以外」の、学校を支えている職員についても欠員が多く報告されている。「事務職員」や特別支援学校の「調理員」「介助員」についても報告されており、学校現場全体の人手不足が浮き彫りになっている。
  7. 5月2日以降に解消の目途が立っているのはわずか24人で、1/4にあたる6件が復帰による解消であり、代替者を見つけて配置することの困難さが見られる。

産・育休代替教師の前倒し加配

5~7月末に産休に入る教員に対する産休代替を、年度当初から配置する措置。

(3)教職員未配置の実態(記述欄より抜粋)

授業への影響

  • 算数 TT2を担当する予定だった主幹教諭が担任に入っている。教務の仕事はほとんど出来ず、体調を崩しかけている。(小学校)
  • 1年生32名を2クラスにする予定を1クラスに。(小学校)
  • 家庭科の授業が受けられなくなる。(中学校)
  • 休暇期間中は担当教科は実施せず、休暇終了後、週時間数を増やし、年間時数を確保する。(中学校)
  • 算数少人数担当者が行っていた授業準備など(授業計画、プリント作成、印刷、教具の準備)の業務を学年教員が負担している。少人数授業(習熟度別授業)ができないので、子どもの理解度に応じた学習がしにくい。(小学校)
  • 理科専科の先生が担任に入っている。理科の授業は、担任が担当。(小学校)
  • 英語の教員の持ち時間の増加。(中学校)
  • 時間割変更や自習。(高等学校)
  • 校内において時間割を工夫している。教科指導については校内の同教科の教頭が行う。(中学校)

校内対応の実態、対応する教員へのしわ寄せ

  • 人員不足により、勤務時間外も仕事をしなければならなくなっている。退勤時間が遅くなることが日常化し、休日出勤しなければいけないことも多々ある。保育園の延長料金、学童の延長料金も毎月支払っている。家庭への皺寄せが大きい。(小学校)
  • 欠員があると負担がいる人にかかり、病休の人が増えていく悪循環になってしまう。(小学校)
  • 健康診断は隣の小学校の養護の先生が来て対応している。・年度始めの健康に関する調査のデータ入力も土曜に小学校の養護の先生が来てやってくれており、負担をかけている。(中学校)
  • 週27時間の授業を行うことになる。教科担任制が成立しないので時間割の調整が難しい。(小学校)
  • 1人の持ち時数が多くなった。空き時間がなくなり、放課後残らないと仕事が終わらない。(小学校)
  • 学年への負担、教材準備など学級担任の負担が増える。校務分掌の負担が増える。(小学校)
  • 時間軽減がなくなる。一人あたりの持ち時間が増え負担がかかる。補教3体制も整わない。(小学校)
  • 辞めるか休むかまで追い詰められている。(小学校)
  • 3月最終日に1人が退職。1つの学年に欠員があり、算数少人数担当を当てましたが、突然隣のクラス担任も休職になり、3 クラスで2人が欠員と言う状況が発生しました。休職のクラスは専科が交代で補教に入っています。(小学校)
  • 時間講師ですが年度末のオーダーより5時間上乗せとなりました。(小学校)
  • 非常勤で対応。非常勤が教材研究、評価、実験準備等をボランティアでやる。(中学校)
  • 英語の産育休代替が見つからず校内で対応、国語の産育休代替が見つからず非常勤講師で対応している。もう既に「今年度はこのままでいく」とされてしまっている。(高等学校)
  • 一人あたりの授業時数を多く。(中学校)
  • 教員不足による校内分掌の負担増加。(中学校)
  • 教務主任が担任代行。(小学校)
  • 3年前から1人未配置が続いている。緊急対応の教員で対応している。(小学校)
  • 責任感の強い職員は休みづらい。(小学校)
  • 通常の学校の教育活動に支障。遅くまで勤務している。(小学校)
  • 商業科など、複数の教科で未配置がここ数年間恒常的。(高等学校)
  • 寄宿舎指導員が見つからず、校内でカバー。(特別支援学校)

TT

「ティームティーチング(Team Teaching)」の略。授業を複数の教職員で行う際に用いられる。

補教

いない教員の替わりに入る教員。主に担任不在の時に、その時間に授業のない教員が充てられる。

管理職の疲弊

  • 担任2名が休みを取り、管理職総動員で対応。(小学校)
  • 管理職の本来の業務に支障。常勤講師1名不在のため、他教員の時数を増。(小学校)
  • 管理職が講師を探すために88件電話したと言っていました。年度末から年度始めの忙しい時期にこのような業務がなければ、よりよい新年度の準備ができると思います。(中学校)
  • 副校長が担任に入ると、副校長の仕事がまわらず、メールなどの教員への連絡が遅れる。(小学校)
  • 講師を探すために、副校長の負担も大きく、行事の運営が滞っていました。(中学校)
  • 事務の産休代替なく、教頭が代理。講師もつかず教頭担任です。校長も授業に入る。(小学校)
  • 育休期間である4/1から7/31の間、教頭が授業を行っている。(中学校)

影響を受けやすい特別支援学級

  • 特別支援学級の後補充はいつも後回し。誰でもできるわけではないと管理職も感じています。(小学校)
  • 空き時間もほとんどないため、教材準備や入級希望者の対応(インテークや、入級するための枠がない)が難しい。(小学校)
  • 1年生9名を、担任1人で見ています。新担任が来る見通しはありません。あっても、その人は通常学級優先となり特支に来ても通常学級に回すと校長に言われてしまいました。(省略)このままだと倒れそうです。(小学校)
  • 特別支援学級は複数担任で講師もいるからどうにかやれると思っているのか、対応は学級内で求められている。(小学校)

インテーク

主に特別支援学級などを利用し始める前や、利用を検討している時の、保護者の事前相談

引き続く不安

  • 今後、産休に入る教員が2名いるので、産休代替教員が見つかるのか不安です。(小学校)
  • 仮に病休の職員が出たとしたら「算数少人数担当」、次いで「特別支援教室担当」が、加配が見つかるまでの学級担任となることが決定している。代替が見つからないことを予め想定した人事となっていること自体が問題。(小学校)
  • 定年延長でも今のような働き方ができる60代ばかりではない。(小学校)

昨年同時期の同回答との比較で2倍を超えた

昨年度同時期の調査にも回答を寄せてくれた都道府県、政令市の内、今回の調査にも回答を寄せてくれた18都道府県3政令市のみを抜き出して、比較を行った。

(1)2022年度5月分結果(うち18都道府県3政令市を抜粋)

校種定員
中途退代替者③不明④小計(①から④の合計)加配の欠員⑤短時間勤務・時間講師⑥教員の欠員⑦(①から⑥の合計)教員以外の欠員⑧教職員の欠員合計(⑦⑧計)
小学校21611766846129315214525
中学校120074122061272340234
小学校・中学校30000300030030
高等学校3702806501176076
特別支援学校380412813387390
校種合計44113198284333729487955
校種別の欠員の内訳
校種産育休病休看休その他・不明合計
小学校4655768176
中学校133232674
小学校・中学校00000
高等学校1801928
特別支援学校10158841
校種合計7011018121316
校種別の代替者欠員の内訳(上表③の内訳)

(2)今回調査結果(うち18都道府県3政令市を抜粋)

昨年度との比較のため、表の形式を昨年と統一しています。

校種定員中途退職②代替者③不明④小計(①から④の合計加配の欠員⑤短時間勤務・時間講師⑥教員の欠員⑦(①から⑥の合計)教員以外の欠員⑧教職員の欠員合計(⑦⑧計)
小学校2585221352836817999611525
中学校14729817942640615279234
小中一貫校00101001030
高等学校6813618123214139176
特別支援学校5805596209010219890
校種不明0000023023023
校種合計531841164515951461641905291934
校種別の欠員の内訳

「加配の欠員」には「産・育休代替教師の前倒し加配」を配置できなかった46人(小学校19人、中学校2人、高等学校2人、校種不明23人)を含む。

校種産育休病休看休その他・不明合計
小学校8250287221
中学校262514698
小中一貫校00101
高等学校18150336
特別支援学校18613055
校種不明00000
校種合計144965166411
校種別の代替者欠員の内訳(上表③の内訳)

(3)比較の結果

  1. 欠員となっている教職員数の総数が2.02倍と、2倍を超える数になっている。
  2. 定数の欠員は小学校、中学校、高等学校、特別支援学校で増加している。
  3. 5月1日段階で途中退職による欠員報告が増加している。
  4. 産育休代替の欠員が、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校で増加し、全体で2倍に増えている。産・育休代替教師の前倒し加配の欠員も含めると190人になり、その場合は2.7倍になる。
  5. 短時間勤務・時間講師などの職種でも2倍を超えている。
  6. 加配の欠員が4倍を超えた。
  7. 教員以外の職種で4倍を超えた。

産育休代替の未配置は8年前から比べて、年度途中の5月でも2倍、10月でも8倍以上に。マタハラ・パタハラへの懸念も。

2016年3月、全教青年部は文部科学省要請にて、「産育休代替の遅配置・未配置の解消」を求めた。これに対して文部科学省は「平成26年度(2014年度)の育休取得者の内、未配置は全体の0.5%であり、多くは適切に実施されている」と回答した。

そこで、昨年度5月と10月の「教育に穴があく」調査の内、「産育休代替の欠員」の報告があった自治体と校種に絞って、文部科学省の「学校基本調査」をもとに割合を算出した。

(1)昨年(2022年)5月に「産育休代替の欠員」の報告があった自治体と校種の、学校基本調査をもとにした欠員の割合

校種産育休代替の欠員育休取得者欠員の割合
小学校4639241.2%
中学校1312311.1%
高等学校13620.3%
特別支援学校104352.3%
合計7059521.2%

(2)昨年(2022年)10月に「産育休代替の欠員」の報告があった自治体と校種の、学校基本調査をもとにした欠員の割合

校種産育休代替の欠員育休取得者欠員の割合
小学校19447514.1%
中学校6814584.7%
高等学校82663.0%
特別支援学校277583.6%
合計29772334.1%

(3)学校基本調査をもとにした、育休取得者の推移(2020年度から2022年度)

校種2022年度2021年度2020年度
小学校159581543614785
中学校507148724753
義務教育学校176140119
高等学校240322702188
中等教育学校352829
特別支援学校296328682761
合計266062561424635

(4)算出の結果

  1. 2022年度5月の産育代替の欠員割合は1.2%で、年間育休取得者数に対して5月時点でも 2014年度の2倍以上の割合になっていた。
  2. 10月の産育代替の欠員割合は年間育休取得者の4.1%で、年度半ばにも関わらず2014年度の産育代替の欠員割合だった0.5%の8倍以上の割合になっていた。2022年度内だけで見ても、5月からの5か月間で、割合は3.4倍に増えている。
  3. 5.の項目で示している通り、昨年度5月比でも今年度5月の産育休代替の欠員が倍(産・育休代替教師の前倒し加配込みの場合は2.7倍)になっているため、育休取得者全体の増え幅以上に産育休代替の欠員が増えている。今年度は、さらに大きい割合になっていることが予想される。
  4. 2015年度に全教青年部が行った「産育休代替の遅配置・未配置に関するアンケート」に、「代替教員が見つからず、産後半年で復帰」という自由記述があった。代替教職員不足は当時以上に深刻になっているため、このような育休取得者が望まないタイミングでの復帰による穴埋めが懸念される。また、2015年度アンケート当時から「妊娠されたら困る」というマタハラが報告されていたが、代替教職員不足の深刻な現状は、マタハラ・パタハラの温床になることや、産育休取得を思いとどまらせてしまう「無言のマタハラ・パタハラ」になることなどが懸念される。

調査結果のまとめ

  1. 全教・教組共闘連絡会の調査で、26都道府県5政令市で2128人の教職員未配置(教員未配置は2082人)が起きており、依然として改善されず、さらに深刻な実態が明らかになった。
  2. 教職員未配置への対応は、教職員を探しつつ、校内の限られた人員で何とかせざるを得ず、管理職が学級担任を持つなど報告がある。また、少人数指導の教員を学級担任に充て、やむなく少人数指導や少人数学級を見送る等の実態がある。
  3. 教職員未配置の解消のため、臨時的任用教員や非常勤講師を探すが、5月時点で「今年度は未配置のまま行く」と見つかる見込みが無くあきらめている場合もある。多くの学校では、教職員が見つからず、未配置のまま教育活動を学校全体で負担しているのが実態であり教職員の多忙化を深刻化させている。
  4. 産育休や病休、看護休等の休職に入る教職員の代替者がいない、また今年度より導入された「産・育休代替教師の前倒し加配」を引き受ける人員がいないことは、教職員が安心して休みに入れない、授業が十分に保障できない等、問題がある。病気休職の多さは学校現場の労働環境の厳しさを改めて示している。
  5. 前回調査と比較しても、学校現場の実情は深刻さを増しており、子どもたちの学習の保障や、教職員の健康が懸念される。

「教育に穴があく(教職員未配置)」の改善・解決のために

教員未配置は国が正規教員を抜本的に増員するための「定数改善計画」を策定してこなかったこと、人件費抑制のための「定数崩し」や「総額裁量制」によって、正規で配置すべき教員が臨時的任用教員や非常勤講師に置き換えられ続けた結果、引き起こされている問題である。また、学校現場で常態化している過労死ラインを超える長時間過密労働、教育の自由を奪う管理・統制の強化、ハラスメントの増加等によって、教職員の早期離職があることや教員志望者が減少していることも背景にある。教職員不足による教職員の働き方は限界を超えており、子どもたちへの影響も深刻である。直ちに改善・解消が求められる。教職員が心身や時間的に余裕を持って、子どもたちとかかわり、授業や学校行事、自主的研修など行えるよう、国が責任をもって教育予算を増額して、教育条件整備を行う必要がある。「教育に穴があく(教職員未配置)」問題を改善・解消するよう以下求める。

(1)すぐにできる職場環境改善を行い、教職員の負担を減らすこと。

  1. すべての都道府県・政令市・市区町村に組合代表も含めた総括衛生委員会を、すべての職場に衛生委員会等を確立し、実効ある取り組みをすすめること。
  2. 途中退職者を減らすために、管理職や同僚間のあらゆるハラスメントの根絶を行うこと。各教育委員会は現場に負担を求めることなく実効ある対応をするために、ハラスメント窓口への相談内容の匿名性の確保や、ハラスメント根絶に向けて忖度のない徹底的な対応を行うこと。また、各教育委員会は教職員組合に寄せられたハラスメント相談に対して、解決に向けて協力して取り組むこと。
  3. 教育の専門職としてふさわしい適正な賃金水準を確保すること。
  4. 各学校において行われる各種取り組みについて、教職員が納得して行えるよう、トップダウン型の学校運営から、民主的な学校運営へ切り替えること。
  5. 教員1人あたりの持ち授業時数を軽減すること。そのために過度な「余剰時数5」の確保を行わないことを徹底すること。また、各校で取り組めるよう各教育委員会は励行、尊重すること。
  6. 観点別評価を機械的に押し付けず、「通知表」の簡素化や面談への置き換えなどの取り組みについて、必要に応じて各校で行うこと。また、各校での取り組みや判断を各教育委員会は尊重すること。
  7. 国・教育委員会による学校現場への調査や報告書等のさらなる削減・簡素化を行うこと。

(2)中・長期的に、教職員不足を解消し、また「20人以下学級」を展望した少人数学級の段階的実現に向けて教職員を確保すること。そのための予算確保と職場環境改善、待遇改善を図ること。

  1. 教育予算の対GDP比をOECD諸国平均並みに引き上げること。
  2. 教職員にも残業代を支給し、見合った給与を支払うとともに、必要な人数の教職員を配置すること。
  3. 義務・高校標準法改正による抜本的な定数改善を行うこと。
  4. 「定数くずし」「総額裁量制」を見直すとともに、義務教育費国庫負担金を2分の1に戻すこと。
  5. 管理的・競争的な教育施策を見直すこと。
  6. 全国学力・学習状況調査の悉皆調査を中止すること。
  7. 教職員評価制度見直すこと。
  8. 学習指導要領を見直し、過大・過密な内容を改めるとともに、学校現場に押し付けないこと。
  9. 教員が受け持つ授業時間(コマ数)の上限を定めること。
  10. 定年延長に係り、高齢期雇用者の処遇を抜本的に改善すること。
  11. 臨時的任用教員、非常勤講師等の処遇を抜本的に改善すること。
  12. 文部科学省は教職員の欠員に関する調査を毎年行い、その結果を公表すること。その際、2022年1月に公表した『「教師不足」に関する実態調査』で除かれた養護教諭や栄養教諭等、事務職員等、学校現場で働いている全ての職種を対象にすること。また、非常勤講師、再任用教員(短時間)をフルタイム勤務に対する勤務時間数に応じた人数(換算数)として計算ないこと。調査結果をもとに適切な教職員数が配置できるような予算要求を行うこと。

余剰時数

各教科で定められている「標準授業時数」が、休校や学級閉鎖などの措置が取られても下回らないように、多めに確保された授業時数のこと。

定数くずし

2001年の義務標準法改正で、正規教員の代わりに短時間勤務の非常勤教員に置くことができるとしたことによる、教職員の非正規化が進んだ要因のこと。

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