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「小・中学校で、すべての学年を20人以下学級とし、子どもたちに「ゆきとどいた教育」を求める請願」にかかる北九州市議会での口頭陳述

この口頭陳述は、全教北九州の組合員が「北九州子どもと教育のために手をつなぐ会」を代表して行ったものです。


「北九州子どもと教育のために手をつなぐ会」の(氏名)です。

「小・中学校すべての学年で20人学級を展望したさらなる少人数学級を」求めて、陳述します。

一昨年度末、義務教育標準法が改正され、小学校で35人以下学級が40年ぶりに前進しました。実現に5年かかるところ、北九州市では、国に先駆け小学校全学年で35人学級が実施されていることに敬意を表します。中学校は1年生ですでに35人学級が実施されていますが、2・3年生は、学校裁量での実施となっており、実質的には40人学級です。知的学級や情緒学級の生徒が一緒に授業を受けると40人を超えるという学校もあります。中学校全学年での35人学級も一年でも早く実施していただきたいと思います。

学校はどの子も大切にされる場でならなければなりません。新学習指導要領では、「主体的、対話的で深い学び」が前面に出されています。本市教育長も文教委員会で、「対面型のアクティブラーニング、体験学習やグループ学習を重視している」と発言されたと聞いています。国際的にも、よく考え、考えた上で対話し、行動できる力が重視されています。一部の子どもだけでなく誰もがこの力をつけるためには、欧米諸国のように20人台の少人数学級環境が必要ではないでしょうか。

少人数学級になると、たくさんのメリットがあります。教師が一人ひとりの理解できているところ、つまずいているところを把握しやすく、必要な手立てをすぐに打つことができます。また、発言する機会が多くなり、発言力が身につきやすいです。質問もしやすいです。音楽の打楽器や体育の器械体操などの練習ではその回数が多くなり、技能を習得しやすく一人ひとりの満足度も増していきます。グループ学習をするにしても1グループの人数が少なくてすみ、児童生徒のやり取りも活発化します。教師も各グル―プの学習状況を確認し、指導の時間も多くとることができます。

学校や学級は、人間関係をつくるミニ社会でもあり、生活の場です。人と人との関わり合いを構築していきます。また、子どもたちは、教師との関わり合いの中でやさしさを感じたり、勇気をもらったりします。人数が多いと、「先生に聞いてもらいたかったけど、できなかった」「今日は一回も先生と話さなかった」ということも多くなります。教師も全員の表情をとらえたり話しかけたりすることが難しくなります。

また、特別支援学級で学ぶ子どもたちは、個に応じた手厚い指導が必要です。発達段階も困り感も一人ひとり大きく違っています。一学級8人の定数では多すぎます。一人ひとりの成長を保証し、保護者の願いに応えるために学級編成基準を8人から6人に引き下げてください。

新型コロナウイルスは、終息の兆しが見えません。昨年12月は、あちこちの学校が学級閉鎖になっています。子どもたちのいのちと健康を守るためにも、20人程度で授業ができるよう教育条件整備が必要です。お配りした資料の裏面の左上をご覧ください。各自治体の多くが、独自で少人数学級を実施しています。国の責任で行われることが望ましいのですが、北九州市も独自でできることはぜひ進めていただくよう強く要望します。

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